2014年6月14日土曜日

赤い水草を赤くするには

最初に断っておきますが、「こうしたら赤くなった」という記事ではありません。「こうしたら赤くなるのかな?」という考察段階です。

そんなわけで、今回もウダウダと書き綴ります。

まったく赤くならないロタラ・インディカ

どのくらい赤くならなかったかというと、このくらいですw

インディカが赤くならない水槽

中央奥でピンクに色付いているのがロタラ・マクランドラグリーン。その左側でやや細葉なのがロタラ・ワイナード。そして更にその左側からガラス面までがロタラ・インディカです。

もうものの見事に真っ青ですw 本来ならインディカ→ワイナード→マクランドラグリーンと左側が赤く右のグリーンロタラまで赤→緑のグラデーションになる予定でした。(レイアウト的にそれが良いか悪いかは別としてw)

水面に接するぐらいまで伸びればもう少し赤くなります(中央のマクランドラグリーンぐらい)

このインディカはチャームで買ったもので、確かロタラ4種セット、先のワイナードとマクランドラグリーン、あとは右奥に見えるロタラsp.カンボジアでした。

底床は水草一番サンドの上にプラチナパウダー。照明はニッソーのフラットインバーターライト600を2台(計20型4灯)。色を除けば水草自体の調子はよくて、グリーンロタラはきれいに枝垂れています。レイアウト的には凹型レイアウトだったのに中央がつぶれてしまいました(><)

鉄分としてメネデールや自作鉄分液肥を試してみたもののサッパリ変わらず、あとはちゃんとしたADAのECAでも試すしか...。その前にこれは本当にインディカなのか? もしや、ロタラ・ロトンディフォリア...

ロタラ・ロトンディフォリアではなかった!

トリミングしたインディカを当時の陰生系水槽へ入れてみると...

赤くなったインディカ

なんと真っ赤に染め上がりました。この水槽は底床がラプラタサンドでpHが中性付近、GHがちょい高め、TDSがバカ高い水槽でした(細かい数値は覚えていない)。その所為か同時に入れたグリーンロタラは頭頂の葉が小さくいじけ気味。(拡大するとアオミドロが見えますがスルーしてw)

照明はクリップライト20wを2灯(片方は20w相当のLEDだったと思います)でけっして強光ではなく、鉄分なども含めて肥料は一切入れてませんでした。

そんなわけで、このとき至った結論が「鉄分だけではなく、その他のミネラルも必要!!

ちなみに、この赤くなったインディカを元の水槽に戻すとちゃっかりすっかり色抜けしちゃいましたw

AQUALivingさんのところの水質は

赤い水草を赤くきれいに育てているところと言えばAQUALivingさんではないでしょうか。特に水草一番サンドを使ったときのレイアウトにある真っ赤なインディカは衝撃的です。インディカだけではなく他のレイアウトでも、ルドヴィジア・インクリナータ・キューバとかアラグアイア・レッドロタラなども非常にきれいですね。

水道水のGHが5dHぐらい

AQUALivingさんの水道水がどの程度のGHなのかハッキリ書いていない(見落としているかも)様なのですが、実験も含めた水質検査から5dHぐらいかなと推測。都内の市区役所水道局を調べると硬度が80ppm以上なところも結構あって5dHは日本(=米国)の硬度に換算すると89ppmなのでまぁそんなところかなと。ちなみにうちの水道水硬度は40ppm台で検査しても概ね2-3dHってところです。その差約40ppm。120cm水槽の換水が1回100Lとして、日本硬度は炭酸カルシウム換算なのでアルカリ55%の苦土石灰(炭酸カルシウムで100%近い)だと4g分。初期の集中換水1000L分で40gにもなります。

苦土石灰40g

実際には換水時に出ていく分がありますから、そんなにも差はないと思いますが、昨年末に120cm水槽立ち上げ時に苦土石灰を底床に仕込んだのはこんなところからだったりします。その他のミネラルとしてモンモリロナイト(ミリオン)とくん炭まで仕込みましたが、きれいに色付いたかというと...( ノД`)

CO2を過添加気味

KHが下がらない死亡アマゾニアのところでKHが4.0あるのにpHが6.2とありました。コレは極端な時だったかもですが、概ね添加量が多そうです。アズーの2in1CO2バブルカウンターを使っていそうで、同じものをうちも使っていますが、この1滴って結構デカイw これで60cm2滴分相当で添加していそう。

もともと水道水のKHも結構高くて4dH。うちの水道水は1-2dH。KH(炭酸水素イオン量)が水草の発色に与える影響ってなさそうなのですが、AQUALivingさんがよく発生させている藍藻やグリーンウォーター(浮遊性藍藻)に関係ありそう。水草はCO2優先で消費していきますが、藍藻を含めた藻類は炭酸(H2CO3)炭酸水素イオン(HCO3-)を脱水してCO2を利用するらしいので、憶測ですがKHが高い環境ではそういうものが発生しやすいのかもしれません。でも、KHが4dHってうちよりは高いだけで、世間一般的にはけっして高い方じゃないですよね。

CO2を添加するとKHあがる?

CO2を添加するとpHが下がりますが、これは以下のような図式になります。

CO2・H2O → (H2CO3) → H+・HCO3-

水に溶け込んだCO2の一部が炭酸になり、そこから水素イオンと炭酸水素イオンに別れるために、水素イオン濃度が上がってpHが下がります。しかし、その時に炭酸水素イオンがでる。CO2添加でKHが上がるなんて聞いたことないだが...?

で、調べてみました。ドイツ硬度dHは10^-4(10のマイナス4乗)オーダーで、pHはpH7で10^-7でpH5でも10^-5と桁が違います。仮にpH7からpH5までCO2添加で下げても1/10の更に半分(Caは2価なので)の0.05dHしか上がらないと言うことのようです。おまにけpH5.3以下だと炭酸にならない?(CO2添加ではpH5.3より下がらない?...ようわからん)

間違えていた!!

ドイツ硬度dHは1dH≒18ppmなので10^-5(10のマイナス5乗)オーダーでした。pH7(0.1ppm)からpH5(10ppm)まで9.9ppm分の炭酸水素イオンが出るとして、ドイツ硬度に換算すると9.9÷2価÷18ppm/dHで0.275dHになります。まぁ、本当にこの計算で合っているのか分からないのだけれど、どちらにしろCO2添加はKHにほとんど影響しないと言うことで(^^;

結論...ではないけれど

話が脱線気味でしたが、そんなわけでミネラル分とCO2多めで赤くなってくれるかなと期待。ミロネクトン(ミネラルっ固)を買ったのもビーシュリンプ用以外にそんな期待があったりします。ミネラルと一括りにしちゃってますが元素はいろいろあって、またどの程度仕込むべきか...。でも、これ以上シビアに考えても仕方ないわけで、液肥などの日々添加も面倒だから、なるべく立ち上げに底床へ仕込んで半年から1年ぐらいのリセットサイクル期間はもってくれればいいなー、とか思いながらあれこれ考えています。

とりあえずテスト

しかし緑一色な草原レイアウトで立ち上げたばかりだし、120cmはナノストムス・エスペイとか泳いでいて下手に環境変えて★になったりしたらとか思うと試せない。 でも、せっかく硬度高めの水槽があるので、底床には刺さないけれどロタラインディカの水上葉を入れてみました。

昨年から屋外放置していたのですが、冬を越して暖かくなったら芽吹いてきましたw 現在グリーンロタラと共に花を咲かせています。節間が間延びしているのが花を付けていたヤツです。右側が龍王石レイアウトのヤツで現在pH6.2-6.5 TDS131ppm GH5dH KH2dHです。比較対象として左側は120cm水槽でpH6.6 TDS88ppm、GHとKHは計っていませんが概ねGH3dH KH1~2dH付近かと。

水中の硬度だけで赤く染まるとそれはそれで困るのですけれどね(^^; 底床内はミネラルたっぷりで飼育水そのものは軟水って形が理想なんですけど。